インターネットは道具です。そしてこの道具はその価値と使い方を正しく利用すると今までの常識を覆す結果をもたらします。
2006年12月16日発行号
目次♪
1:新着情報
2:伸びる会社は知っている!→続きはウェブで。う〜ん、金のにほいが
閑話休題:心を1gだけ軽くする一言。何もしない日〜
3:実践テクニック編!〜アクセス解析初級講座編(4)〜
4:プロが教えない話外伝!〜この商品からするとお買い得ですよ〜
それでは始まりです!!!
週刊SPA!「2006年下半期ビジネス本大賞 Web2.0本」で1位に。
http://spa.fusosha.co.jp/spa0002/ent_2308.php
Web担当者フォーラム書評「Web2.0が殺すもの」
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2006/12/07/530
今度は週刊アスキー12/12号「WAM BOOKS」コーナー私のハマった3冊として拙著が紹介されました。
TBSラジオ「Life」で月曜日のサブパーソナリティーを務める文芸評論家の仲俣暁生さんの選によるものです。
週刊SPA!のビジネス大賞に推していた井上トシユキさんもそうですが、インターネットに造詣が深く、業界に通じている方に評価していただき「我が意を得たり」という思いで一杯です。
しみじみと書いて良かったなぁと。
テーマの「Web2.0」が、個別の事象は確かに存在するが、それを一括りにするのは「いかがなものか」という胡散臭いものでしたから、一般の人にどう伝えるかの難しさに頭を抱えることもありました。
インターネット業界では「煽った方が儲かる人たち」はイコール影響力も強く、個別の事案に係わるプログラマーなども「インサイダー」ですから、伝えたい本質からすると些末な部分で反発があるだろうし、私の本業的には「この祭りに乗った方が得」であることは間違いありませんでした。
しかし、実体の伴わない「バブル」の一番の被害は中小零細企業という末端に現れます。
「土地バブル」で「不動産を持たなきゃ融資しない」と銀行にいわれて、独身寮として土地建物を買った途端にバブルが崩壊し、給料遅延・事業縮小に追い込まれたのは私の最初の勤務先です。
ITバブルではインターネット幻想に騙されて「役立たずホームページ」が事業規模からすると巨額の費用が投じられて量産されました。
そして今「2.0バブル」へと。
私は中小零細企業しかお手伝いしないことにしています。
そこで「いやちょっと待ちなさいな」と。
少し前まではインターネットは自由な大海原で誰もがその「自由」を満喫していました。
しかし、人が集まると「市場」が生まれるます。
市場ができると「資本」を投資する人がでてきます。
平たくいうと「儲かりそうなところにお金が集まる」ということです。
新聞、ラジオ、テレビが通ってきた道を今インターネットが歩もうとしています。
やらせタウンミーティングで電通社員が日給10万円だったと報じられました。
彼らが高給取りなのはテレビ局社員と同じく「電波利権」を握っているからです。
技術的な胎動や変化をおいて考える「Web2.0祭り」は、この「利権」を誰が握るかのイスとりゲームです。
雑誌は編集方針次第で異なりますが、テレビや新聞の「特集」は、この「利権」と非常に親しいのでご注意ください。
いつもメルマガやブログで警告していることですが。
続きはウェブで。
う〜ん、金のにほいが。
最後に余談ですが週刊アスキーを買い損ねていたので、週刊アスキーさんに問い合わせたら、完売して在庫がないが手持ち分から送ってくれるとお返事が。
ありがとうございます。
雑誌が売れない時代に完売は凄いです。
対外的には土日はお休み、営業時間も朝10時から午後4時までと言っておりますが、ほとんど年中仕事をしています。
そんな私ですが、時々「何もしない日」を作って、この日は本当に何もしません。
昼からビールを楽しみ、読書をしてうたた寝をして。
すると夕方になると何かしたくて仕方がなくなります。
どうしても「やる気」がでないければこれを2〜3日。
「やる気」を引き出すための断食のようなものです。
それでは分かりやすいところから始めます。
全て私が見てきた「本当にあった話し」です。
「どのドメインから一番訪問されているか」
をもってアクセス解析という話し。
とある企業の顧問をしているのですが、現状分析をするさいに「アクセス解析は?」と問いかけてでてきたのがこの資料です。
ドメインとは弊社で言うと「as-mode.com」、トヨタなら「toyota.co.jp」のことです。
思わず「これ見て何になるのですか?」と訊ねたところ「さぁ。
ただシステムを発注したところが作ってくれたもので」と。
ドメイン名が分かるのは決して無駄なことではありません。
拙著「楽天市場が〜」を出版した際に楽天社員が多数見に来られたのが分かったのも「rakuten.co.jp」が沢山あったからですが、しかし、そのどの部分が、どういう風に重要でどう見るのかが分からなければ何の役にも立たないのです。
インターネットの話しから筋がずれますが、大切なことなので字数をかけます。
価格の話しほど堂々としてください。
日本人的謙虚さと価格の話しは別物です。
ところがいざ価格となると遠慮がちになったり、卑屈になる人が少なくありません。
もちろん、やり取りのニュアンスまで傲慢になる必要はありませんが、胸を張って伝える価格からは「自信」や「信頼」を感じることができますが、おずおずと弱気に示される価格には不安を覚えたり、「もっと安くなるんじゃないか」となるのです。
高給ブランド店に行くと、どこの政情不安定なインフレ国家に迷い込んだと勘違いするほどの高額商品が並んでいますが、価格を尋ねるとスタッフは自信に満ちた表情で答えます。
しかも傲岸不遜にも「この商品からするとお買い得ですよ」と。
しかし、これは人間の認知心理から的を射ているのです。
人は並べられた数字は簡単に振り分けますが、と同時に相手の挙動や態度まで数字と重ね合わせているのですから。