インターネットは道具です。そしてこの道具はその価値と使い方を正しく利用すると今までの常識を覆す結果をもたらします。
2007年1月20日発行号
目次♪
1:新着情報
2:伸びる会社は知っている!→ブログは英語の文法のように
閑話休題:心を1gだけ軽くする一言。プロ会社員になる〜
3:実践テクニック編!〜アクセス解析初級講座編(8)〜
4:プロが教えない話外伝!〜「あ、まだやっているんだ」という安心感〜
それでは始まりです!!!
「Web担心得其の四
中小企業の商売用ホームページ成功のキーマンは社長」
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2007/01/10/659
会社でホームページ担当をされているかたは、プリントアウト
して社長に見せてください(笑)。効きますよ。
ホームページは2秒できまる。
これは検索エンジンで偶然訪れた人が、サイトを見るか否かの判断に要する時間です。
厳密に何秒かは個人差がありますが、だいたいパッと見た瞬間に「みるかみないか」を決めているのです。
その昔、まだネット情報が少なかった頃にはじっくりと細部まで見てくれる人が多かったのですが、メルマガ、ブログ、SNSと利用者の目を引くコンテンツが秒単位で増えていくにつれ、「即断即決」の度合いが強まっているのです。
もちろん、サイトの隅々をじっくり見てくれる人もいて、実はこちらの方が「上品な客」になることが多いのですが、この話は次号以降で。
今回は予告していた「商売用ブログの書き方」について。
私はビジネスでブログを使うことには懐疑的です。
個人ブログはやるべきだと奨めますが、文章を書く訓練を受けていない素人が、商売用の文章を書き続けるのは容易ではないからです。
また、IT関連企業の社長ならパソコンの前に座るのが仕事ですが、建築現場にも出向く社長はそうはいきませんからね。
しかし、それでも「チャレンジ」をしたい、今しているんだ! という方のために。
まずは結論から書いてください。
「欧米か!」とタカ&トシのツッコミが入りそうですが、英語の文法のように、ブログは結論から書くのです。
これは不二家の3秒ルー・・・もとい、ホームページは2秒で決まるご時世を反映してのことです。
日本語の文法や論理の組立は、前置きがあり前提を提示して主題を語り、諸処の事例を紹介します。
最近の新書ブームから一冊丸ごと「フラット」な書籍も多くなりましたが、前置きから主題へと駆け抜けていく様が書籍の魅力だったのですが。
それはともかく、ブログは結論から書いてください。
有り体に言うとネットの世界を徘徊している方々は「ガマン」が足りません。
なにせ、そこになければ他に行けばよく、移動もマウスとキーボードで世界中どこにでもいけるので、数行読んで「分からない」のなら余所にいけばいいのです。
前置きや前提条件から論を組み立てるというのが苦手となっているといっても良いかも知れません。
その一方、世界中のウェブサイトにアクセスでき、匿名性を活用してどんな偉い人に変身することもできることから「全能感」を感じています。
すると、全能神の自分が分からない方が間違っていると。
「俺様以外はみんな馬鹿」ということです。
結論から入ることによって、相手の「俺様分かっている感」を満たしてあげなければなりません。
そしてこれは学歴も性別も関係なく、社会全体に波及しているのは悲しい限りです。
初出は私ではなく、バブル期のなにかの雑誌の記事だったと記憶しています。
当時の論は独立するリスクを背負うより、プロフェッショナルなサラリーマンとして過ごした方が得という趣旨でしたが、私は正反対の意味で使っています。
仕事をして報酬を得ているのですから、会社員はプロなのです。
そしてプロならば自分の商品価値には敏感でなければならないのです。
実はこれが独立に繋がりました。
いま、地道にリニューアル中の我が社のホームページですが、一番アクセスがあるのが「楽天市場がなくなる日」を紹介しているページです。
これは「楽天市場」というキーワードで探されることが多く、「反楽天サイト」から多くリンクが貼られていることによります。
とあるサイトのお手伝いをしていたとき、アクセス解析でどのページが一番見られるかがわかりました。
それは会社案内のページでトップページより遙かに多い訪問者がいます。
するとここの社長さんが「このアクセスをトップページにかえられないか」と真剣に相談してきます。
・・・無理だって。
どのページにひっかかるかは検索エンジンのルール次第ですからこちらは関与できません。
しかし、会社案内のページからトップページに移動させることは可能です。
会社案内に到達している「キーワード」に関する情報をトップページに掲載して、「つづきはこちら」とリンクを貼ればよいのです。
答えはいつも「なぁんだ」というものばかりです。
奇抜な「目から鱗」的なものはその気にさせることに力点をおいているだけで、中身は古典だったりします。
「売れない物を売る工夫」は、「なぁんだ」というものです。
だから誰にでもできますし、一方、挫折する人が多いのです。
答えは「続ける」こと。
糸井重里さんの「ほぼ日」こと、「ほぼ日刊イトイ新聞」は今やモンスターサイトとして名を馳せていますが、成功の理由を糸井さんは「続けていること」といいます。
暫く離れていても、「あ、まだやっているんだ」という安心感が支えてくれているのだろうというのです。
メルマガもブログもダイレクトメールもチラシも続けてこそ本当の効果があらわれます。
しかし、殆どの企業がちょっとで辞めてしまいます。
手前味噌ですが、メルマガを発行し続けていたら本がでました。
この連載から週刊連載が始まりました。
1年続ければ結果は必ずついてきます。