インターネットは道具です。そしてこの道具はその価値と使い方を正しく利用すると今までの常識を覆す結果をもたらします。
2007年5月26日発行号
目次♪
1:新着情報
2:伸びる会社は知っている!→「参りました」という件名のメールが
閑話休題:心を1gだけ軽くする一言。サボリの効能〜
3:実践テクニック編!〜作業効率を追求していますか(14)〜
4:プロが教えない話外伝!〜株価に見合った利益〜
それでは始まりです!!!
■インプレスR&D サイトにて週刊連載 5月23日掲載
「給料日25日の攻防。種蒔きと収穫の営業戦略とは」
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2007/05/23/1374
東証一部上場の「ムトウ」という会社をご存じでしょうか。
カタログ通販の「RAPTY」「生活雑貨」などを運営しており、生協事業で「ナイスミセス」なども手がけている企業です。
このムトウさんのシステム部を母体として生まれたグループ会社「ミック」さんから原稿の依頼がありました。
ウェブ担当社フォーラムで連載している記事を見て、ミックさんが顧客向けに運営しているブログ向けにというご依頼です。
IT界の戸田奈津子を目指している私として発表の機会が増えるのは嬉しいことです。
返事の前に発表予定のサイトをチェックしてみました。
すると「ちょっと違う」のです。
天下の上場企業と23区の片田舎「足立区」の竹の塚駅徒歩30分という最果ての地で細々と営んでいる「ホームページ屋」さんで不遜かも知れませんが、私は納得しないと仕事を受けないことにしています。
いやいや受けるなら会社員に戻って、上司の命令を聞いていた方が遙かにマシです。
ストレスと引き換えで保証とボーナスがありますからね。
人生の舵はしっかりと握る。
これが独立してからの行動指針です。
中島みゆきさん作詞作曲でジャニーズ事務所のTOKIOが歌った「宙船(そらふね)」でお前のオールを任せるなと詩的表現をされてましたが、カヌーならともかくオールは戒で、船の針路は舵が決めます。
私の舵は納得が動かしています。
そこでいくつかの提案をしました。
「違うな」という違和感を率直にぶつけて、記事を書くにあたってこうしたいというリクエストをだしてみました。
違和感について思い当たるふしがあると返事が来ました。
そこで、一気呵成にアタックです。
鉄は熱い内に打て。
最初の段階で力のだし惜しみをしていけません。
別口で用意していた「ビリーズブートキャンプ」を題材にした原稿で「プレゼン」をかけました。
ご担当者から「参りました」という件名のメールが。
是非、この原稿を使わせて欲しいといいます。
6月中旬ぐらいから公開される予定となりました。
近づいたら子細を報告します。
「納得」したのはメールでの「コミュニケーション」が取れる担当者だったこと。
いまだに取引先を下請けとして見下す人は掃いて捨てるほどいますが、普通にコミュニケーションを取れる人となら、今現在に多少の問題があったとしても、互いのためになる改善ができる可能性が高いのです。
そして一緒に仕事をしたいと。
次週は「鉄は熱い内に打て」をビジネスで役立てる本当の理由を予定しています。
最近調子が悪いなぁと思っていたらサボっていませんでした。
いけません。
昨年の今頃は「決勝トーナメント進出」と妄想に浸りつつ、全力で仕事を片づけサッカー観戦をしていました。
サボろうとする前向きな気持が仕事のスピードを上げます。
また、サボってしまったという罪悪感もまたジェットエンジンのような働きを。
そしてなにより、サボることでリフレッシュでき前向きな気持が蘇ります。
来週の予定を次々と入れていきました。
未定のものも日にちを決めてしまいます。
どうしても不確定なものは更に翌週に廻します。
すると最初に驚いのが、考え方が変わるということです。
「来週の水曜日の午後一番」というお約束をしていたとします。
火曜日となり突然電話が鳴り「明日の午後1時に資料持ってきて」というクライアントのどちらが大切でしょうか。
もちろん、売上高や取引頻度などの会社員として考慮すべき条件はあります。
しかし、人間としてどっちが大切かということです。
約束はちょっとした同盟です。
味方を裏切るわけにはいきません。
以前ならうるさい客、売上高のあるクライアントを優先することが多かったのですが、「約束のほうが大切」という人として当たり前の考え方ができるようになったのです。
予定が決まり効率は飛躍的に向上しました。
そして「明日来い」というクライアントとの関係にも変化が訪れました。
ライブドアの株券が届きました。
平松康三さんの名前が刷り込まれ、裏面には「株主 宮脇睦」と。
株券の印刷をしている印刷屋さんは知っていますが、自分の名前入り株券を見るのは初めてです。
日頃はネット取引です。
そのライブドアには「本業は何だ」という批判があり、前号で触れたmixiやドリコムなども株価低迷という市場の厳しい批判に晒されています。
彼らが虚業というのではありませんが、「その本業は株価に見合った利益を出せるのか」という批判です。
これは痛い。
mixiはSNSというネットサービスを提供していますが、収益源は「広告費」でサイトの利用者が減れば広告主は去っていきます。
ドリコムはブログ関連が主力商品。
どちらももっと魅力的な新興勢力やサービスがでれば立場が危うくなるのです。
もちろん、企業努力でうち勝てば良い話し。
しかし…インターネット元年以来、次の成長カーブを描けた新興IT企業はヤフーぐらいでしょうか。
そのヤフーも今喘いでいますし。