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コンテンツより映像に傾斜|ITジャーナリスト宮脇睦によるIT時評「伸びる会社は知っている」

コンテンツより映像に傾斜|伸びる会社は知っている(第158号)

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■第158号コンテンツより映像に傾斜

インターネットは道具です。そしてこの道具はその価値と使い方を正しく利用すると今までの常識を覆す結果をもたらします。

2007年12月01日発行号
目次♪

1:新着情報
2:伸びる会社は知っている!→コンテンツより映像に傾斜
閑話休題:心を1gだけ軽くする一言。ありえない〜
3:実践テクニック編!〜文章力という宝(12)〜
4:プロが教えない話外伝!〜100万円は「普通」の世界〜

それでは始まりです!!!

1:新着情報

■ミック連載
◎【第2回】商売の努力、足りてますか?一石二鳥のスポットライト 
http://www.mic-japan.co.jp/home/BLOG/archives/2007/11/post_303.html

■Web担心得心得其の四十九
「シンプルという悪魔が囁く。SEOやLPO以前の話」
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2007/11/28/2254

2:伸びる会社は知っている!〜コンテンツより映像に傾斜〜

 なまじお金があると不幸を招くことがあります。
 多少の蓄えを頭金に家賃よりもとマイホームを購入し、やはり今時は「中学受験」となり、学費ぐらいはなんとかと入学させるとハイレベルと思っていた生活が「世間並み」となり、見栄を張るためのお金もかかり首が回らなくなる話が週刊誌で紹介されていました。

 もちろん、世間に合わせる必要がないと独自路線を歩めば環境が変わっても問題はないのですが、多くの日本人は世間並みを良しとします。

 蓄えがなければ借家に公立学校に通い、身の丈にあった満足な生活を過ごせたかもしれません。

 また、テレビ番組の「節約生活」のように、お金がなければないなりに工夫して生活しますし、立志伝中の成功者の「育ち」に貧困は欠かせないエッセンスです。
 
 これは会社にも当てはまります。
 なまじお金のある会社は余計なところにお金を使いそれが首を絞めてしまいます。
 
 とある企業では好景気の時に「社長」の特別待遇が常態化しました。
 あるからいいやでやっていたのですが、業績が悪化しても社長に進言する人はいませんでした。

 社長の特別待遇を横目に見ながら、働けど働けど暮らしの良くならない社員は櫛の歯が欠けるように退社していきました。優秀な社員から順番に。
 
 ホームページの世界もなまじお金を持っていることが「失敗」を呼び寄せていることがあります。
 前号で指摘した「不動産業界」では「金だけかけた」ホームページを目にすることが多くあります。

 お金がない企業なら1万円の金を使うのにも知恵を絞り最大の効果をと汗をかきます。業者に依頼する際もできるだけ効果的な方法を話し合い、期待を託します。
 ところがなまじお金があると「見た目」へ重きを置いてしまうのです。
 
 専門家でもなければホームページの効果的な運用方法をあまり知られていません。
 更新の大切さ、発信の重要性、見込み客の集め方などなど。

 物件情報が更新されていなければ訪問者は「廃墟」と見なしますし、新築物件でも周辺の公園、祭り、幼稚園、商店街など掲載情報は余りあるほどあります。

 また、「不動産基礎知識」や「売買の実際」というエピソードの掲載は客の信頼を担保する大切なコンテンツです。

 埼玉県春日部市の「だるま不動産」では、社長の経験を語ったコンテンツへ毎日多くのアクセスがあります。
 それではと他者を見ると・・・あまり見たことがありません。
 
 理由は簡単。
 地味なコンテンツより「映像(見た目)」に傾斜するからです。

 その後の拡張性も更新しやすさもお構いなしです。
 しばらくすると飽きて放置されます。
 そして、思い出して「全面リニューアル」。
 
 金はあるので前の失敗を振り返らず、他者の成功も失敗も「そんなの関係ねぇ」と。

<つづく>
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3:閑話休題:心を1gだけ軽くする一言。ありえない〜〜

 前号を発行した後、母の入院する病院へ。

 そこに看護士がやってきて「元通りになるのは無理」と母の前で断言。
 リハビリ開始直後から指先が動くようになり、本人も家族も期待していたのですが。

 そんなモノかなぁと落胆していたのですが、他の病院関係者に相談すると「ありえない」とのこと。数カ月経って判定するモノだと。

 そして入院先の医療相談員に話すとやはり「ありえない」。
 そして「ゴメンナサイ」。
 

<つづく>
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3:実践テクニック編!〜文章力という宝(12)〜

 最近スゴイなぁと思った本がノーベル賞作家大江健三郎さんの「沖縄ノート」で、戦争時の沖縄集団自決の表記について係争中です。

 中身をここで論じませんが、何が凄いって主人公(大江氏)の煩悶が想像と妄想で織り込まれ語られます。

 女性と手を握ったこともない中学生が夫婦生活を機微を語るかのように。
 そして、それを読ませる巧みさもにも感心しました。
 
 前号で提起した仮説と重なります。
 「客観性」です。
 大江氏の想像が多分に含まれつつも、あたかも第三者がそう語った、または同意しているかのように、風に問い海に呼びかけ、彼らは答えを返します。
 もちろん、大江氏の用意した。
 
 「誰かに語らせる」ことは大切です。

 いくら「お奨め」と店員がいっても、売るためでしょうと客は身構えてしまいます。しかし、同じ説明を聞いていた他の客が「へぇ、それいいね」といったとしたらどうでしょう。

 しかし、若者の苦悩の表現としては良い作品でした。
 語っている内容はともかく。

<つづく>
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4:もっと実践編!〜100万円は「普通」の世界〜


 思いつきで始めたこのコーナーも100号となりましたので今回は特別編。
 最近のホームページの制作料について。
 
 端的に言うと二極化がより進行していっています。
 都心系の業者の制作料金は高騰し頭打ちかと思いきや、検索連動型広告にSEMコンサルティングフィーなどとトレンドの「オプション」が大抵はセットになっており天井知らずです。

 ちょっとしたリニューアルでも100万円は「普通」の世界です。
 結果をだすには「連動」が必須なので仕方がありません。
 
 一方は低額固定単価。

 ブログの仕組みを応用してセミオーダーメイドのような形で、見た目立派なサイトが安価に実現できます。
 カラクリは制作者もブログに書き込むレベルの人材で間に合ってしまうからです。
 この世界でもっとも高いのは人件費で、ここを抑えることができれば単価を圧縮できるのです。
 
 安かろう悪かろうでもないのは「オプション」次第。
 こちらでも「連動」は別料金です。

<つづく>
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