インターネットは道具です。そしてこの道具はその価値と使い方を正しく利用すると今までの常識を覆す結果をもたらします。
2009年9月18日発行号
目次♪
1:新着情報
2:伸びる会社は知っている!→優しい嘘が客を満足させる
閑話休題:心を1gだけ軽くする一言。老いは快感〜
3:実践テクニック編!〜情報収集術(15)〜
4:プロが教えない話外伝!〜手彫りか工業製品か〜
それでは始まりです!!!
■心得其の136
「Webマーケターに問う。マーケティングを翻訳せよ」
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2009/09/16/6511
◆IT界の姉歯物件。その場限りの積算0.2(マイコミジャーナル)
http://journal.mycom.co.jp/column/itshacho/031/index.html
正直というのは大切だといわれますが商売においては必ずしも一番ではありません。
先日、草加市の国道沿いのホームセンターにいきました。
引っ越して巻き込まれたご近所トラブル対策に「ラティス」を設置することにしたのです。
業者に発注することも考えましたが、これを理由に「インパクトドライバー」を購入しようという目論見もあります。男の子は工具好き、電動ともなるとアドレナリンがでるオモチャです。
電動工具その他を揃えてラティスのある園芸コーナーに移動します。
いつも大量にあるラティスが1枚しかありません。
在庫確認をお願いすると店員は「POS端末」でチェックしあるはずだと倉庫へかけていきます。
しばし後、残念そうな表情で戻ってきます。
説明によれば朝一番で売れてしまいなくなっていたといい、連絡不足だったと謝罪します。
この週末のシルバーウィークにDIYをする需要は高く、それが理由ではないかと分析します。
そのてきぱきとした動作と態度に、入荷したら連絡して欲しいと告げ、工具だけをもち店を後にしますが、売れたというのは多分嘘でしょう。
電話予約などによる「取り置き」だと睨んでいます。
それはPOSとはPointOfSales(販売時点情報管理)の略で、さらに意訳をするなら「販売時在庫管理」。
つまり売上がたった時点で在庫情報に反映されるモノなのです。
と、いうことは売れていれば在庫にあるわけがないのです。
しかし、「取り置きでない」と「売れてない」のどちらが客は納得しやすいでしょうか? 電話による取り置きと、足を運んでくれた客。
事実関係としての正直さにはかけますが、目の前の客への気遣いからの対応で、これは最新のPOSでもできません。
正直さは大切ですが、優しい嘘が客を満足させるシーンは少なくありません。
アラフォー如き若造が何をいうかとお叱りを受けそうですが、もうすぐ不惑といえばこれぐらい語っても良いかなぁと。
現代日本のトレンドは「若さ」ですが、積み重ねた知識と経験は老いることで得られるお宝です。
携帯もパソコンも日暮里・舎人ライナーもその下を走る尾久橋通りもない時代から「今」に到達した経験は若さが望んでも入手できません。
そしていえます。
「若造が」。
この台詞が快感なのです。
今回より読書編に突入します。
商売人に読書は不可欠です。
ネットだけで情報収集していては確実に時代に取り残されてしまいます。
いやいや情報スピードランキングにおいて書籍はネット、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌と続くその下にあるという反論もあるでしょう。
しかし、これは情報の新鮮さではなく締め切りから公開までの短さだけの比較です。
もちろん、9.11米国同時多発テロの現地情報はネットにより、メジャーネットワークより早く世界を駆けめぐりましたが、それは全体からみれば極わずかな特殊事例で、今のネット界を巡る情報の「ネタもと」はテレビや新聞(転載されるネットニュースも含め)です。
実はネットで流通する情報の「コア」はそれほど新しいことは多くないのです。
そこが書籍との違いです。
全てにおいてネットが最新であるのはIT関連情報ぐらいでしょうか。
数年前のブームはどこへ行ったのやらと呟くのですが「SEO」が最近静かです。
あ、IT業界だけでですが。
しかし、商売用のホームページには不可欠で、まったく下火になどなっていません。
それではどうしてか? 理由はみっつ。
ブログやCMSをベースにしてホームページを作るとSEOに不向きな作りになるのです。
これは手作業のHTMLを職人による手彫り仕上げとするなら、ブログやCMSは大量生産の工業製品で仕上がりのキメが粗いのです。
SEOの実践のコツはシンプルさとしつこさ。
これが工業製品では再現できないのです。
つづいてふたつ目が「トレンド」。
今でこそ手作りの良さが見直されていますが、昭和の末期に古くさい、効率が悪いと敬遠されていた職人仕事と重なります。
そして最後の理由がIT業界の体質が現れます。
答えは「飽きた」。
子どもと同じで目先に振り回されます。