インターネットは道具です。そしてこの道具はその価値と使い方を正しく利用すると今までの常識を覆す結果をもたらします。
2010年5月14日発行号
目次♪
1:新着情報
2:伸びる会社は知っている!→時代の適合者は環境の変化に弱い
閑話休題:心を1gだけ軽くする一言。世界は狭い〜
3:実践テクニック編!〜情報収集術(30)テレビ編<10>〜
4:プロが教えない話外伝!〜クチコミがなくても人気商品〜
それでは始まりです!!!
■心得其の166
「マスゴミに捏造されたなら。取材と取引の相互関係」
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2010/05/12/7926
■陰謀論とセールストークが飛び交うTwitterに見る「ソーシャルフィルタ0.2」
(マイコミジャーナル)
http://journal.mycom.co.jp/column/itshacho/061/index.html
■社長ツイッターで絶対にやってはならないこと(通販支援ブログ)
http://blog.scroll360.jp/ec/keiei/post-495.html
なにかと忙しい現代人はインスタント(瞬間)を好みます。
ファストフードを筆頭に、スーパーマーケットのレジの行列ですら苛立ちを隠しません。無駄な時間を過ごしたくないというのでしょう。
時間とは個人にとっての「命」の代名詞で、寿命とは残り時間と換言できなくもありません。
インスタントは「反射神経」がものいいます。
どの列に並べば一番早く会計が終わるのかという勝負を決するのも反射神経です。
じっくり考えている間に列が伸びれば本末転倒ですからね。
そして、時間以外にどんな損得が生まれるのかという思考は停止します。
そもそもレジが長蛇の列になるスーパーに行かない、という選択肢もあります。
ひとパック178円の玉子が78円で特売されていたとしても、差額はわずか100円です。
時給1000円のアルバイトなら6分の労働で、正社員ならもっと短い時間で、並ぶ価値を精査しなければフェアではないのです。
変化の速さに「即応」するために、現代人はインスタントに「適応」しており、さらにIT業界は「過剰適応」しています。
「ツイッター」「AR」「クラウド」のどの列に並ぶかの判断は思考ではなく反射神経による判断です。
ツイッターが何をもたらすか、ARにより変化する産業構造へは飛びついた後に考えます。
飛びついたモノがこう叫んでしまえば負けとなるからです。
「次は○○の時代だ!」。
「過剰適応」は諸刃の剣です。
恐竜は恐竜が生きた環境でしか生きられなかったように、時代の適合者は環境の変化に非常に弱いのです。ITも同じです。
「次は○○の時代だ」は過剰適応者のタワゴトです。
非IT業界人にはまったく無関係。
私の岳父はいまだにネットをせずに八百屋を営んでいます。
子育てに忙しい愚妹の周囲にiPhone利用者はいません。
サイトを運営していても「ツイッター」をしていない人もしかり。
続きます。
ネットいう広大な空間は無限の知識と永遠の刺激を与えてくれます。
目に見え、手に触れられるものには限度がありますが、ネットは境界線をひらりと飛び越え地球を小さくしました。
しかし、人は自分の持つ知識の隣接部分までしか理解できず、それはネットでも同じ。
実はとても狭く小さな世界で「全能感」を味わっているだけなのです。
狭い世界の知見で述べる意見は偏狭で浅薄。
これがまた多くて多くて。
深夜に限らず、ローカル局をみているとヘビーローテーションで流されるのが「通販番組」。
放送法に触れるのではないかというツッコミはさておき、これが侮れません。
「合計視聴率」が高いのです。
「合計視聴率」とは私の造語ですが、ヘビーローテーションで、局の垣根を越えて繰り返される番組視聴率の「総合計」のことです。
ジャパネットタカタのような「ワイドショー風」のものもあれば、一つの商品を丹念に売り込む・・・もとい紹介する「特集」まで様々です。
「ビリーズブートキャンプ」「プロアクティブ」、他には「コアリズム」に「ヒルズダイエット」などなど・・・主婦やOLならほぼ100%知っているこれらの商品はみな「通販番組」の出身です。
通販と侮るなかれ。
トレンドの種はここに眠っています。
今回でテレビ編は最終回。次回は・・・検討中です。
ツイッターによる「クチコミ」を期待してはいけません。
と、切り捨てる前に「情報伝達」としてのツイッターであげられるオバマやイランの選挙戦は、ツイッターありきではなくオバマやイランといった「軸」があったからで、実際、オバマに関してはSNSの方が力を発揮したという評価もあり、イランの場合はメールなど他の手段があればツイッターが使われなかったことでしょう。
ビジネスに目を移すと「クチコミ」されるのは、有名企業やその商品、あるいは「魅力的な商品」です。
前者については「続きは次回に」と引っ張ります、すいません。
後者はツイッターのクチコミがなくても人気を博していた商品なのです。
実際「ドロリッチ」はネットの住民が騒ぐ前に業界紙や経済ニュースが人気商品として報じていました。
ひねた言い方をすればネットのクチコミは「後追い」に過ぎず、これも「前者」に関連してきます。