1:伸びる会社は知っている!〜中国人にポルトガル語で話しかけている〜
一針入魂。
このキャッチコピー、素晴らしいと思いませんか?
先日ホームページのリニューアルをお手伝いさせて頂いた(株)マツブン刺繍(足立区六町)さんのキャッチコピー兼ポリシーです。
「一つの針にも魂を入れる」マツブンさんは、超有名アパレルメーカーのお仕事もされている歴史ある「刺繍屋さん」です。
足立区主催の異業種交流勉強会「若手塾(通称)」の、ご縁でリニューアルを依頼されたのですが、初めの打ち合わせの時に「これは!」と一番最初に目に付いたのがこの「フレーズ」でした。
私は刺繍の素人ですが、ホームページを作る上でこの素人の視点は非常に重要です。
だって、ホームページを見に来る人の大半は(業界の)素人なんですから。刺繍業界のトレンドもニーズも、ましてや技術的なことは全く分からない素人でも、「一針に魂を入れる」と言われれば「誠意」と「真剣さ」は伝わります。
実はこれが非常に重要なポイントなのです。
効果のないホームページに見られる傾向として「業界用語」の羅列があります。
ちょっと考えれば分かることなんですが、「業界用語」はその「業界」だけで通じるから「業界用語」なんです。そして殆どの場合、お客さんは業界の素人ですから、「業界用語」は通じません。
にも関わらず「業界用語」でお客さんに訴えかけるということは、中国人にポルトガル語で話しかけているのと同じです。余談ですが「業界用語」で商売になるのが「コンサルタント屋さん」です。彼らの顧客ターゲットは「業界人」で、自分より知識の少ない方がお客さんになりますから「業界用語」が商売道具なのです。
その点、マツブンさんの「一針入魂」は、素人にも「何となく」分かります。そして「ここなら、一所懸命やってくれるかも・・・」と思ってくれれば大成功。ここでお客さんと最初の「接点」ができるからです。
本当に爆発的に普及している「ビジネス系ブログ(日記)」ですが、「毎日更新しているのにアクセスが上がらない」や「全然カキコミがない」と、効果を疑問視する声も聞こえてきています。でもそういったブログを拝見させていただくと「接点」作りがされていない場合が殆どなのです。
「業界用語の羅列」は業界人しか理解できませんし、全く無関係の知らない人の「個人的な日記」を誰が見るんでしょうか?
来週号ではいよいよ核心に・・・と言いつつ、いつも脱線するのですが・・・ご期待ください。
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