2:伸びる会社は知っている!〜「こんな輪郭の人間はいない!」なんて怒る野暮〜
昨日、姪の小学校の卒業式にいってきました。
あまり叔父がいくことはないのでしょうが、入学式以来ずっと撮影係として召集されております。
式に少し遅れてしまい一番後ろの席につくと、後ろから眺める保護者の頭の色が気になります。
「ママ」の頭の色が90%茶パツですので「夜のママ」の朝礼に見えます。
茶と言うより金に近い見事な茶パツでは、子供を叱るのも難しいのではないかと思うのですが。 ちなみに我が姉も…茶パツです。 はぁ。
そして、校長先生の話というものを久しぶりに聞いたのですが、まとまりがなく例えベタです。
ベートーベンを持ち出したと思ったら、高橋尚子選手をだすといった迷走ぶりで、要するに「好きなことを見つけなさい」がいいたかったようですが、相当好意的に解釈しないと理解できませんでした。
「どうして、校長ともあろう人がこんな分かりづらいスピーチなんだ…」。
2秒後に納得。
「そうか、誰も聞いていないから注意もしないんだ」。
そういえば校長の話って「家に帰るまでが遠足です」位しか覚えてないですからね。
学校の先生って…と、紋切り型の批判は避けますが、自分で商売して自己責任の世界で戦っていると、先方にこちらの意図が伝わるか否かは死活問題です。
まして「広告」がベースの仕事ですから、お客さんにどうメッセージが伝わり、更にはこちらの「企画意図」をクライアントに伝えなければ商売になりません。
どれだけ最高だと思う企画を立てても、クライアントが納得しなければ実現できませんからね。
実は仕事の半分以上は相手にメリットを教えてあげることなのです。
前回、イラストが効果的だと進める理由に「時代の変化」をあげました。
子供から大人まで何らかの形でマンガやアニメの洗礼を受けている日本では「子供のもの」というよりそこにある「当たり前のモノ」になったということです。
世界的にはいまだ珍しいんです。
いい大人がビッグコミックオリジナルの「風の大地」や「釣り馬鹿日誌」を読み耽っているのは。
しかし、広告やHPは教育委員会が作るものではないので、相手に伝わりやすいモノなら何でも利用するのが正解です。
そしてイラストは単に親しみやすいだけでなく、特別な力を持っております。
誰でもソコソコの写真が撮れるようになっているのに、いまだに絵画が描かれているのは何故でしょう?風景を切り取るだけなら、写真の方が優れています。
しかし、人間の脳味噌…認識能力は機械のように正確ではありません。
ここが一つのポイントです。
絶対的に正確な再現が求められるなら写真がよいでしょう。
商品カタログなら色や形をイラストにするとトラブルの元です。
しかし、雰囲気で良い物なら…正確さより相手がイメージしやすいようなイラストの方が何倍も伝わるのです。
だって、釣り馬鹿日誌の浜チャンの顔を見て、「こんな輪郭の人間はいない!」なんて怒る野暮はいいませんよね。
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