1:伸びる会社は知っている!〜「双方向」が成立していたのです。〜
ところで、1%の力ってどれくらいの影響力があるかご存じでしょう
か?
単純に考えると100人中の1人のことになりますので、「多数決」で
考えるとマイノリティ(少数派)となります。しかし、この分母が
10,000人となったらどうでしょうか?この場合の1%は100人です。
100人の集まりで1人だけが右を向いていても気にする人は少ないで
しょう。
しかし、1万人の集団の中で100人が一箇所にまとまり一斉に右を向
いたら・・・これは「統計上」は同じ1%ですが、実際には一つのパ
ワーとなり、全体に影響を与えるのです。
前号のテーマ「流行を作れる側」はこの効果を利用して、「最初の
100人」を作っております。
そしてその「手法」として、物量広告やタイアップ広告、企画ニュ
ース等が使われています。
芸能人を使った
「これ、私も使ってます!」
はその典型例です(最も最近ではネタバレてますが)。
実はこれは規模の大小に関わらず使える方法なんですがあまり知ら
れていません。
さて、ライブドアとニッポン放送の買収劇で建前論として使われる、
メディアと通信の融合ですが、ラジオとインターネットは「深夜放
送」という切り口で見るととても似てきます。
一般的にラジオは「ながらメディア」と呼ばれ、運転や仕事をしな
がら聞くことが多いのですが、こと「深夜放送」は違います。特に
インターネットのなかった時代の学生にとって深夜放送は、ひとり
ぼっちの自分と世界と仲間を繋いでくれるコミュニティで、そこで
は「ハガキ」を介して積極的に参加する「双方向」が成立していた
のです。
そこではパーソナリティがリスナーの恋愛相談にのり、他人の相談
に自分を投影したりと一つの世界が構築されていました。
似ていませんか?今のインターネットの世界でも、ただ情報を得る
だけに使っている人と、積極的にコミュニティに参加しようとする
人がおります。
そしてどちらを相手にする方が盛り上がるか?ということなのです。
最近、毎日更新しているのに盛り上がらないブログの相談を受ける
ことがありますが、拝見させていただくとほぼ100%が不特定多数の
「全員」を相手の記事になっています。
そしてその文体も、NHKの政見放送か、親バカホームビデオのような
説明不足の自己満足・自己完結型の「リスナー不在」なものばかりな
のです。
日記感覚で書けるとはいえ、見て貰うという前提に作らなければな
らないという「基本」が抜けているのです。
とはいえ、このインターネット=深夜放送の相似形ですが・・・
昭和の話だったらゴメンナサイ。
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