2:伸びる会社は知っている!〜本質を見極めなければならない〜
先日、ご近所のS社長から「エマージェンシーコール」が入りました。
何でも印刷物のデザインでトラブルがあったらしく、その日のウチに校了しないと間に合わないとのことです。
しかし、簡単な校正ならFAXでもできますが、「色」となるとそうはいきません。
デザイン元から「電子メールで・・・」という提案があったそうなんですが、S社長の所にはインターネットどころかパソコンがありません。そこで私の所に「緊急連絡」ということです。
S社長はご存じないのですが、実は私のところでも印刷物を手がけており、電子メールを使った校正作業はお手の物です。
そこで、こちらにメールを送らせ印刷しデザイン元が取りに来て、S社長の所に届けるということになりました。
S社長とは同じ法人会で取引関係は全くなく、ウチとしては1円にもならないただ働きです。ご近所づきあいといえばそれまでですが、私にとっては素晴らしい体験となりました。
それはS社長の結論から導き出した方法と、実現させる行動力に触れたからです。自分の所では電子メールで受けることはできない、けれど・・・受けなければ解決できない。
その為に・・・と考えた結果、私の所に電話して「お願い」したのです。私が得意だったことは全くの偶然で、それがどれだけラッキーなことだったかはご存じないでしょうが、トラブルの時に考え得る最善の手を迅速に打った結果がもたらした幸運なのでしょう。
最近、緊急性のあるトラブルが起こっていなかったので、とても貴重な他山の石とさせていただきました。
そんなわけで今回は脱線して特別号。
問題は本質を見極めなければならないということです。
校正データの紙面は版面がB4相当あり、トンボまで入れるとA3用紙が必要でした。
ウチには半ば私の趣味で買ったB0ノビが印刷できるプリンターもあるので全く問題がありませんが、一般に普及しているプリンターはA4タイプです。
そうすると縮小して印刷するか、分割して印刷するかとなります。
営業の方に確認するとできれば原寸でプリントして欲しいと言います。そこで、リクエスト通りに原寸でプリントしましたが、この時必要だったのは「配色の確認」です。
だから正解は「どちらでも」なのです。しかも詳しいことは省きますが、電子メールを使ってプリンターでという時点で「正確な色の再現(これも幻想に近いのです)」は求められていない・・・
とりあえず配色が分かれば良かったはずなのです。
これが今回の本質です。
しかし、原寸でという営業の気持ちも分かりますが、もし受けたのが私の所ではなく、電子メールのやり取りできてプリンターを持っているだけのところだったら・・・
2次災害が起こっていたかも知れません(笑)。
問題が起こった際は「何が一番必要なのか?」が大切で、実は、コンテンツ作りにも通じます。
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