2:伸びる会社は知っている!〜彼が入ってくれればこのネットワークが更に良くなる〜
最近ソーシャルネットワークサービス(SNS)が注目を浴びています。
このSNSとは会員制のサークルのようなネット上の「ふれ合い広場」のことです。
サービスは掲示板やブログ、自己紹介といったもう既に有るモノばかりなのですが、最大の特徴はこのSNSに参加するには「会員の紹介」がなければ入れないため「匿名性」が低いと言うことです。
つまり、紹介者がいることにより身分が担保されていると考えることができ、ネチケット(ネット上でのエチケット)が守られやすいと言うことです。
そのことから昨年の今頃から盛り上がり始め、今年に入って各種メディアで取り上げられ爆発しております。実は昨年の秋口から「ブログ」が流行り言葉のように広まりましたが、その時点でのネットのトレンドはSNSでした。
ただ、いわゆるコンサルタント屋さんは知らない方が多かったので一般には知られていませんでした。
さて、このSNSですが私は正直日本社会では難しいのではと見ております。
確かにネット社会の匿名性はこれから改善されていかなければなりませんが、最近の日本人に見られる「排他性」は、「紹介」を特権意識に変えてしまい暴走する危険性を孕んでいるのではないかということです。
それは平たく言うとSNS内でのイジメや、現実社会での報復といったことにつながるのではという危惧です。
それが証拠に今一番このSNSに注目しているのは企業の人事部だそうです。
つまり「個人を特定」できることを、逆手にとって新規採用に応募した学生の素性・信条・思想の調査をしているというのです。
このことは酷い話しですがSNSは悪用するとラクラクストーカー製造サイトになるということです。
もともとSNSはアメリカのアッパー層や、シリコンバレーのセレブの間で火がつきました。
これは「人脈を拡げる」効果がありましたし、紹介の基本姿勢も
「彼が入ってくれればこのネットワークが更に良くなる」
というプラス思考がベースでした。
「入れてあげるよ」ではなく「是非、参加して欲しい」の違いです。
村社会文化の日本と常にフロンティアを目指す国民性の違いが、この「非匿名」を受け入れていくのかというと懐疑的なのです。
国内で商売をする以上、この国民性の違いを無視することはできません。
それはネットワークでも同じです。
個人情報の問題がありますが極論を言えば、商売用のホームページを持つ以上住所や氏名といった一般情報の全公開は最低条件です。
これは自分の情報は隠しておきながら、お客さんに信用されようと言うのが甘い話しなのです。
最近の日本人に多く見られる傾向として、自分は名乗りたくないのに、相手のことを知りたがる人が増えております。
名を名乗れ!
とも思いますが、先手を打って全部さらけ出すと以外と信用してくれるのも最近の日本人の国民性なんです。
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